今、なぜ技術なのか?

伝統的な手織は、幾多の専門の職種に分業され、非常に高度な職人技を必要とします。要求される技術は常に一定です。

一 方、趣味の手織の場合、手織の技術は人によってそれぞれ違うのが現状です。各地の教室でも先生ごとに違うと言っても過言ではありません。趣味で織る人は、多岐にわたる様々な作業をすべて一人でこなさなければいけません。その上、プロに比べて作業に費やす時間が遥かに少ないのです。そのため、忘れたり、うろ覚えのまま、自分の判断を優先してしまいがちです。やがてその方法を繰り返すうち、自分の方法が一番だと錯覚するようになります。

本来、「技術」とは「時間と労力を省くための効率的な方法」であるべきです。ところが困ったことに、自分のやり方に慣れている人は、その方法よりもっと労力を省ける方法があったとしても、なかなかそれを改めようとしません。もし、教室の先生など指導する立場にある人のやり方に問題がある場合、そのやり方が生徒に伝わってしまいます。

新しく手織を習う人には、作業の面ではできるだけ簡単な方法を習得してもらうのが一番です。慣れるのなら、最良の方法になれるべきです。適切な「技術」によって作業が簡略化されたら、余った力を「感性を活かす」ことに振り向けることができるのですから。

そこで、このたび、手織のベテラン指導者の衆知を結集し、さをりを含めた手織技術を集大成し、最良の方法をまとめあげました。そして、それを新たな検定制度として、世に問うことにしました。

手織が多くの人に普及し、改めて感性の手織に関心が持たれるようになった今こそ、「技術」を標準化する必要があるのです。


「技術」を、手織とさをりを愛するすべての人のために。
突然ですが、
 心当たりがないかチェックしてみて下さい。


1)ボビンに巻いた糸がシャトルの中でからんで出て来にくいことがある。
→ ワインダーでの巻き方の誤り

2)幅の広いものを織るときには、タテ糸の間に手を突っ込んで、シャトルを取り出す。
→ シャトルの持ち方の誤り

3)織るときに一々耳を手で抑える。
→ ペダルを踏むタイミングの誤り

4)タテ糸(250本×8mで少しでこぼこした感じのウールの場合)を巻き取るまで平均15分以上かかる。
→ 巻き取りの誤り

5)タテ糸を巻き終わって残る糸の長さの差が5cm以上ある。
→ 巻取りの誤り
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